子どもの算数の力を高めて上げたい。算数力がある子にしたい。私は文系だったけど、算数・数学に苦労したことがありませんでした。しかし、これはおそらく偶然で、たまたま学校や塾の先生に恵まれていたのだと思います。全くの偶然なので、息子にどのようにして算数の力を伸ばしてあげることができるか、悩んでいました。
田舎暮らしなので、有名な算数教室に通わせることもできません。そこで、最近は有名算数教室の先生の本を読み漁っていました。
まず、読んだのは、「はなまる学習会」代表の高濱正伸先生の「小3までに育てたい算数脳」です。
花まる学習会とは?
メシが食える大人?なんだか凄そうだ。
小3までに育てたい算数脳の目次
第1章 十歳で将来が決まってしまう!?
1伸びる子と伸びない子
2百ますだけでは子供は伸びない
3十歳で将来が決まってしまう
第2章 小三までに育てたい算数脳
1算数脳が必要な、これだけの理由
2小三までに育てたい算数脳
3見える力とは
4詰める力とは
第3章 すべてを決める!小三までの育て方・遊び方
1すべての答えは外遊びにあった
2子どもを伸ばす親・潰す親
3親たちのNGワード・NG行動
4子どもを伸ばす生活術
5力の伸びる遊び術
小3までに育てたい算数脳の内容
算数脳とは、イメージ力(見える力)である。ただし、見える力を活かしてやり遂げる力(詰める力)も必要となる。この能力は、小学校3年生までに完成するので、鍛えていかなければならない。
見える力とは?
- 図形センス
図を見た時に正しい補助線が見えてくる。 - 空間認識力
紙の上に書かれた立体を頭の中でくるくる回したり、好きなところで自由に切ったりして、正確な投影図や断面図を描くことができる。 - 試行錯誤能力
考えると同時に手も動かす。図・表・絵を描きながら考えることができる。 - 発見力
既成の枠を外して考えることができる。習っていないことについても自分で解決法を考えることができる。ユーモアセンスがある。
詰める力とは?
- 論理性
論理の整合性に敏感である。ただ一カ所でも破綻することを許さない考え方が習慣になっている。 - 要約力
相手の話をきちんと聞いて、質問されたことに答えられる。要するに何を言いたいのかを何時も意識している。相手の言いたいことを探す視点を持っていて、的外れにならない。 - 精読力
読み違いや読み落としをせずに音読できる。一字一句読み落とさない集中した読み方ができる。 - 意志の力・執念
悔し泣きするぐらい負けず嫌いである。やり遂げる喜びを知っている。
算数脳を育てるには?
夢中になって遊ぶ中で知性が育つ。
遊びと言っても、子どもが夢中になって自らのめり込めるような遊びが重要。
夢中になってやり尽くすような体験が必要。
算数脳を育てる遊びとは?
- 図形センスに関わる遊び
囲碁 - 空間認識力に関わる遊び
折り紙や粘土遊び - 数理系センスに全体に関わる遊び
ますは、百までを完璧に数唱できるようにする。
生活の中での数の数え上げ。例えば、電線に鳥が何羽とまっていたかを数えたりする。 - 論理性に関わる遊び
囲碁、将棋、オセロ、アルゴ - 精読力に関わる遊び精読力は集中力を養う。要約力でもあるため、TV・本を見た時に「どんなお話でしたか?」と聞いて、一言で言わせる。
- 問題作り
理解度の最終段階は、問題を作れること。
まとめ・感想
日常の遊びが重要なのだということを再確認できました。
発達心理学が専門のお茶の水女子大学内田伸子名誉教授らの調査によれば、偏差値68以上の難関大学の合格者は、小学校に入学する前に思い切り遊んだり、好きなことに集中したりしていた割合が高い。
高濱正伸先生は、日常の遊びの延長に算数の学習があるということでした。
- 公文や百ます計算では、算数脳は養われない。
- 生活の中で、数を意識させたり、図形、立体感覚を養わせる。
- お手伝いは数や図形を意識させるのに絶好な機会である。
学習習慣をどのように育てていくのかという子育て一般論になっていて、どのように算数脳を育てるのかという話はぼやけてしまっています。
日常の遊びが重要というからには、もう少し掘り下げて遊びを紹介して欲しかったです。算数の学習プリントそのもののようなゲームが沢山紹介されていますが、教室でも楽しく子どもがやっていればよいのであって、外遊びが重要なのだと強調する必要はないはずだからです。
後日ブログにアップしたいと思いますが、ピグマリオン教室の場合、この年齢ではこのような能力を獲得できるようにする、そのためには、このようなおもちゃでこのように遊ぶというような具体例が多くでてきます。
しかしながら、算数脳とは、どのようなものであるかというイメージができました。また、複数の算数教室では、公文・百ます計算のような単純計算ばかりしていると、算数を考える力が養われないと捉えられていることが解りました。
極端な例として上がってくるのが、文章題を見た子どもが、次何をするの?足し算?引き算と聞いてくることです。早く自分の知っているパターン=単純計算に持ち込みたいという意識がそうさせるのでしょうか。
どんぐり倶楽部では、思考の刈り込み時期として説明されていますが、単純計算しかしなければ、単純計算の思考回路だけが残り、複雑な思考回路は不要なものとして形成されなくなってしまうと説明されています。
なお、アルゴは友人のお子さんが全国大会で優勝したと聞いたことがありましたが、どのようなものが知りませんでしたので、取り入れてみようと思います。